貯水槽(受水槽・高置水槽・高架水槽)は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律において、1年に1度の清掃消毒と法定点検が義務付けられています。
貯水槽を維持管理する事によって、トラブルを減らし、衛生的な水が安定して供給出来るようすると同時に、安い費用で貯水槽設備が良い状態を保てるようご提案致します。
簡易5項目水質検査(色度・濁度・臭気・味・残量塩素)
残留塩素濃度は、DPD試薬を用いて測定します。
水道水の場合、透明で、末端水栓にて0.1mg/L以上の遊離残留塩素が検出され、異臭、異物が無ければ飲用可能です。徳島市、鳴門市、北島町辺りの水道の蛇口からは、通常0.7mg/L程度の遊離残留塩素が検出されます。塩素(CL)は、光、熱、有機物、滞留などにより分解してしまいますので、貯水槽設備管理の目安にします。
ポンプ及び機器の点検
定期的に取替えが必要な部品が有り、メンテナンスをする事によって故障を減らし、寿命を延ばす事が出来ます。
パネル式貯水槽 清掃前
長期間清掃されていない槽内の汚れもさることながら、パネルの接続部分のパッキンは、定期的に清掃しませんと、剥離して異物混入の原因にもなります。
パネル式貯水槽 清掃後
清掃により衛生的になりました。
錆びた槽内パイロット管をステンレス製に交換
老朽したボールタップを定水位弁用に交換。定水位弁用は、少しお高いですが、長持ちしますし定水位弁のダイヤフラムへの負担が少なく、ウォーターハンマーが起こり難くなります。
取り外したパイロット管の内部
異物により閉塞気味で、接続しているネジ部分はかなり錆びて強度も落ちていました。
ボールタップストレーナーの閉塞状況
ボールタップにストレーナーが付いているタイプでは、こんな風に詰まってしまう事があります。
定水位弁(主弁)
パイロット管で水槽内のボールタップと繋がっていて、水を自動で入れたり止めたりする大切な部分です。
中に有るダイヤフラムは、消耗品ですので、トラブル防止のため一定期間で交換します。
保持器電極棒取替え前
パナソニック電工の保持器は、ネジが鉄製なので発錆します。
発錆が進み通電しなくなると、断水する事になります。
保持器電極棒取替え後
オムロンの保持器に交換しました。オムロンはビスがステンレス製です。
メーカーを変えると台座も交換する必要が有り、この台座がもれなく外し難いので、交換には時間が掛かりますがせっかく交換するなら、長持ちする物をお勧めしたいと思います。
槽内にて
少し見え難いかと思いますが、一番短い電極棒、満水の棒がオーバー管より5センチも短い事が判り調整しました。
警報のスイッチもオフになっていましたので、オンに変更しました。機器を点検補修し良い状態にしていきます。
貯水槽塗装前
パネル式貯水槽は、外観に塗装が有りませんので、紫外線で劣化しガラス繊維が露出して来ます。厚さ数ミリのパネルですから、早めに塗装する方が強度が落ちず、水槽が長持ちします。
また。ガラス繊維が出てくると、飲料水への異物混入の恐れも出て来ます。
貯水槽塗装後
素地調整後、専用の2液性塗料を2度塗りしました。
ボルトも錆を除去後、共色を塗る前に防錆処理をしています。
ラッキング補修前
ライトカバーだけでも保温効果は有りますが、ライトカバーは傷み易いですし、見た目も悪いのでラッキングを補修しました。
ラッキング補修後
通気管取替え前
通気管や防虫網が破損しますと、虫や鳥糞、雨水等の異物が混入してしまいます。
通気管取替え後
このタイプの通気管は、しっかりしていて長持ちします。取替え時に埃が出ますので、清掃と同時作業をお勧めします。
貯水槽 蓋 パッキン取付け前
耳の部分には、隙間を埋めるスペーサー的な物を作成して取付けました。
貯水槽 蓋 パッキン取付け後
パネル式水槽 結合パッキンの劣化
パネル式水槽の接合パッキンは、紫外線等により劣化して行きます。写真のように苔が生えて来たら要注意!苔には根が有りパッキンに穴をあけて行きます。対処法は、異物混入を避ける為、清掃時に洗い、乾燥後速やかにコーキングします。
パネル式水槽 パッキン劣化の対処
水色の部分は、マスキングです。コーキングは、後々のメンテを考え、塗装がのる変成シリコンを使用します。
小型(一般家庭用)受水槽と加圧ポンプ 外観
小型(一般家庭用)受水槽清掃前
底に虫や異物が沈殿しています。個人宅に設置された貯水槽も衛生的環境の確保の為に、定期的な清掃をお勧めします。
小型(一般家庭用)受水槽清掃後
小型(一般家庭用)受水槽の加圧ポンプ
中央奥に有る圧力タンクは、内部のダイヤフラムが劣化し破れ、又は内部圧力が下がると屋内での少しの漏水でも頻繁に稼働します。水が程んど動かない事からポンプが過熱、破損、断水等のトラブルを招きます。
大きい加圧ポンプも圧力タンクの役割は、同じです。
加圧ポンプのモーター
メカニカルシールよりの漏水
加圧ポンプは、電気で水を加圧する関係で、軸の部分に特殊な防水パッキンが使われています。ここが傷みますとベアリングも壊れ易くなりますので、両方交換が必要です。
1.貯水槽清掃・点検日時の決定
断水を伴う場合は、管理者の方とお話合いの上、建物の利用者の方へのご負担の少ない曜日と時間を選びます。
2.周知
規模や修理の有無などにより、断水時間を適切に決め建物利用者の方に周知します。
3.清掃準備
止水をして排水します。排水を待つ間に、揚水(加圧)ポンプ、配電盤内を点検し、高圧洗浄機、清掃用具、清掃着等を準備します。
4.清掃・点検
排水が完了したら、清掃着に着替えマンホールから貯水槽内へ入り清掃します。
まず、高圧洗浄で付着した水垢や錆、藻、劣化したパッキン等を落とし、内面洗浄剤を散布します。この内面洗浄剤は、安全な食品添加物で、散布する事で、化学的汚れを分解してくれます。
汚れが落ちたら再び高圧洗浄し、良く水洗いした後、次亜塩素酸ナトリウムを希釈した消毒液で水槽内を消毒します。
並行して、貯水槽外観FRPや塗装の状態、ボールタップ、通気管、マンホールパッキン、オーバーフロー管防虫網、電極保持器等を点検し、老朽、破損した物は(一任頂いている場合)有償にて交換します。
5.水を貯め、ポンプを復旧し水質検査をします。
6.報告書提出
点検で見つかった老朽ヶ所の内、急がない物や高額な修理に付いては、後日提出する報告書にて報告の上、修理のご提案をし、見積り書の提出を致します。
◎貯水槽清掃と同時に修理をお勧め!
老朽したボールタップ・・・水を抜いた時に同時に交換しますと、簡単に衛生的に交換出来ますので、お安く交換させて頂いています。
破損した通気管・・・外す時に水槽内に異物が混入したり、手が届かない事も有りますので、清掃と同時の交換をお勧めしています。
その他・・・交換時に異物が混入し易い物、修理に断水が必要な物
修理用在庫部品リスト
オムロン各種リレー・電極棒、保持器・通気管・各種ボールタップ・定水位弁ダイヤフラム他
貯水槽の対応エリア
徳島県内、香川県、淡路島
徳島県の建築物飲料水貯水槽清掃業登録業者です。徳島東保徳27貯第1号